MINI中古車購入ガイド

ミニ3ドア(R56)の中古車の選び方【第2世代ミニクーパー中古車購入ガイド】

2022.08.01MINI中古車購入ガイド

第2世代ミニ3ドア(R56)とは?


第2世代ミニ3ドア(R56)は2007年2月から2014年3月まで新車で販売されていたモデルで、第3世代のミニ3ドア(F56)やミニ5ドア(F55)が現役モデルの今も、街で見かけることが多いモデルです。では、ミニ3ドア(R56)の中古車選びについて、これからご紹介させていただきます。

ミニ3ドア(R56)の中古車相場は?いくらくらいするの?

2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年
190万円以上 11台 1台 4台 1台
180万円台 4台 1台
170万円台 3台 1台 1台
160万円台 16台 1台 1台 1台 2台 3台
150万円台 25台 2台 2台 4台 3台
140万円台 21台 1台 4台 4台 7台
130万円台 35台 1台 2台 5台 10台
120万円台 38台 3台 1台 6台 10台 6台
110万円台 46台 4台 3台 1台 7台 7台 10台
100万円台 42台 4台 2台 8台 4台 11台
90万円台 58台 1台 4台 4台 14台 10台 14台
80万円台 58台 6台 3台 4台 12台 8台 14台
70万円台 89台 13台 9台 14台 19台 15台 14台
60万円台 92台 10台 23台 12台 21台 10台 10台
50万円台 93台 21台 25台 15台 21台 5台 2台
40万円台 80台 31台 26台 4台 11台 3台 4台
30万円台 85台 41台 25台 8台 7台 2台 2台
20万円台 33台 14台 14台 2台 2台 1台
10万円台 5台 2台 1台 2台

まずはみんな気になるミニ3ドアの中古車相場をご紹介します(上記中古車相場は2021年6月時点のもの)。第2世代ミニ3ドアの中古車の玉数は今でも豊富で、いろいろなグレード、年式から選ぶことができます。高年式(2014年以前)のモデルでも中古車価格が200万円以内に収まるのも魅力で、100万円以下で購入することも可能です。ただし、新車販売終了から7年以上経ったモデルなので中古車の走行距離は少ないものでも2万km、走行距離は5~6万kmの中古車も珍しくありません。購入後に多少のメンテナンスが必要なのは覚悟しておきましょう。

次の章から第2世代ミニ3ドアの特徴、年式ごと、グレードごとの違いについてご紹介します。第2世代ミニ3ドアの購入を検討している方はどのグレード、年式のものが好みなのかを選ぶ参考にしてください。

ミニは第2世代から信頼性が大きく向上


ミニ3ドア(R56)について話す前に、BMW MINIのエンジンについて少し紹介させてください。2002年3月にBMW MINIとして最初に登場したミニ(R50、R53)が第1世代と呼ばれており、2007年3月にフルモデルチェンジされて登場したのが第2世代ミニ、今回のテーマのミニ3ドア(R56)です。第1世代のモデルにはクライスラーと共同開発されたエンジンが搭載され、MTは5速(クーパーSは6速)、ATモデルにはCVTという無段変速機が採用されていました。この第1世代のエンジンはローバー・ミニからBMW MINIへと生まれ変わった最初のエンジンで、いまだに多くのファンがいます。しかし、エンジンの性能や信頼性が大きく向上したのは第2世代ミニに採用されたエンジンからになります。ミニ3ドア(R56)に採用されているのは、この第2世代のエンジンです。

また、ミニは第2世代モデルからはMT車が全グレードで6速になり、ヒルアシスト機能(坂道発進時にブレーキペダルから足を離しても2秒間ブレーキが利いたままで後ろに下がらない)が追加されました。ATモデルも従来のCVTではなく、信頼性の高い日本のアイシンAW製 6速ATが採用されています。そのため、ミニの中古車を購入するのなら、第2世代以降のモデルがオススメです。

R56に搭載された第2世代エンジンは、BMWがプジョーやシトロエンと共同開発した1598ccのモノが搭載されています(ONEのみ当初は1396㏄、2010年3月に行われたマイナーチェンジから1598ccに)。エンジン系統的にはONEとクーパーが同系統で、クーパーSの排気量はONEやクーパと同じ1598ccですが、直噴ターボエンジンが搭載されおり、街中でも高速でも力強い加速が楽しめます。

第2世代ミニ3ドア(R56)は5ナンバー車

第1世代ミニ3ドア(R50、R53)と比べると、第2世代ミニ3ドア(R56)は全長がプラス7~7.5㎝、全幅はマイナス5㎜、全高はプラス5㎜(クーパーSのみマイナス15㎜)となりましたが、第1世代と同じく5ナンバーのサイズにとどまっています。一方、第3世代ミニ3ドア(F56)はR56と比べると全長がプラス13.5㎝(クーパーSはプラス14.5㎝)、全幅はプラス4㎝と大きくなり、第3世代から車体が大きくなり3ナンバーモデルになりました。

ミニにコンパクトさを求める方は、第3世代ではなく、あえて第2世代を購入する方もいます。道や駐車場が狭い地域に住んでいる方はサイズ的な問題から第3世代のミニではなく、5ナンバーサイズの第2世代ミニ3ドア(R56)を購入する方も少なくありません。

参考までに第1、第2、第3世代ミニ3ドアのボディサイズや車体重量を下記表で比較したので参考にしてください。

第1、第2、第3世代ミニ3ドアのボディサイズ・重量比較

全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) 重量(kg)
ONE 第1世代 3,625 1,690 1,425 1,130
第2世代 3,700 1,685 1,430 1,130
第3世代 3,835 1,725 1,430 1,170
クーパー 第1世代 3,625 1,690 1,415 1,140
第2世代 3,740 1,685 1,430 1,130
第3世代 3,835 1,725 1,430 1,170
クーパーS 第1世代 3,655 1,690 1,445 1,180
第2世代 3,715 1,685 1,430 1,210
第3世代 3,860 1,725 1,430 1,240

第2世代ミニ3ドア(R56)のマイナーチェンジ年表

  • 室内のスイッチ類のカラー変更(従来のシルバーのスイッチ類がブラックに変更)。
  • フロントバンパー、ボンネット、サイドスカットルのデザイン変更。バンパーやボンネット形状は衝突安全性の向上が目的。
  • 急ブレーキ時にテールランプが自動点滅するダイナミック・ブレーキ・ライト機能を搭載。
年月 マイナーチェンジ内容
2007年2月 ミニ3ドア(R56)発表
2010年3月 エンジンのパワー向上や省燃費を目的としたテクニカルアップデートで、これ以降のエンジンは出力と燃費がともに向上しています。

  • ONEの排気量が1396㏄から、同じ1598㏄に(クーパーと同じ排気量になりましたが、出力やトルクは異なります)。
  • BMWで実績のあったバルブトロニック(可変バルブシステム)を採用。パワーと燃費が向上しました。
  • ブレーキを踏んだ時やアクセルを戻した時に生じるエネルギーを発電に利用する「ブレーキ・エネルギー回生システム」を搭載。
  • MT車限定で、エンジン・オートマチック・スタート・ストップ機能を搭載。
2010年10月 主にデザイン上のマイナーアップデートが行われました。

2010年10月に行われたデザインの変更についてご紹介しておきましょう。マイナーチェンジ後にエクステリアで変更されたのはフロントバンパー下部のデザインやフォグランプ形状の変更、サイドスカットルのデザイン、リア側ではテールランプやリアバンパーのデザイン変更が行われました。インテリアではセンターメーターやハンドル付近の従来はシルバーだったスイッチやカバー類がブラックに変更されています。インテリアは、マイナーチェンジ後のブラックが好評で、特に女性に人気があります。

ミニ3ドア(R56)のスペック紹介、ONE、クーパー、クーパーSの選び方

ONE クーパー クーパーS ジョンクーパーワークス
標準車両本体価格 MT 219.9万円
AT 232.9万円
MT 261.0万円
AT 274.0万円
MT 303.0万円
AT 330.0万円
MT 390.0万円
AT 403.0万円
駆動方式 FF FF FF FF
車両型式 MT DBA-SR16
AT CBA-SR16
MT DBA-SU16
AT CBA-SU16
MT DBA-SV16
AT DBA-SV16
MT CBA-SUJCW
AT CBA-SUJCW
全長 3,740mm 3,740mm 3,745mm 3,745mm
全幅 1,685mm 1,685mm 1,685mm 1,685mm
全高 1,430mm 1,430mm 1,430mm 1,430mm
ホイールベース 2,465mm 2,465mm 2,465mm 2,465mm
車両重量 MT 1,130kg
AT 1,170kg
MT 1,130kg
AT 1,170kg
MT 1,210kg
AT 1,240kg
MT 1,200kg
AT 1,240kg
乗車定員 4名 4名 4名 4名
エンジン 直列4気筒DOHC 直列4気筒DOHC 直列4気筒DOHC ターボ 直列4気筒DOHC ターボ
総排気量 1598cc 1598cc 1598cc 1598cc
使用燃料 ハイオク ハイオク ハイオク ハイオク
燃料タンク容量 40L 40L 50L 50L
最高出力 98ps 122ps 184ps 211ps
最大トルク 153Nm 160Nm 240Nm 260Nm
燃料消費率(JC08モード走行) MT 20.5km/L
AT 15.4km/L
MT 20.0km/L
AT 15.4km/L
MT 19.2km/L
AT 13.6km/L
MT 16.3km/L
AT 13.0km/L
最小回転半径 5.1m 5.1m 5.1m 5.1m
タイヤ 175/65R15 175/65R15 195/55R16 200/45R17

ミニ3ドア(R56)のONEとクーパー、どっちがお得?

ONE、クーパー。クーパーSは同じ排気量のエンジンを搭載していますが(マイナーチェンジ以前はONEのみ1396㏄)、それぞれに最高出力、最大トルクともに数値が違っています。後期のONEのエンジン仕様はクーパーとほぼ同じで、サブコンを取り付ければクーパーと同じパワーになりました。ただ、中古車でのONEとクーパーの価格差は新車当時ほどではないので、その他の仕様の違いを考えるとクーパーを買う方がお得かもしれません。ONEはボディとルーフカラーが同色であるのに対し、クーパーはメッキパーツが多かったり、ホイールがアルミ製(ONEはスチール製)だったりと随所にクオリティの高いパーツが使用されています。また後期のONEはマニュアルエアコンが標準ですが(前期のONEはオートエアコン)、クーパーやクーパーSはオートエアコンが採用されています。

マイナーチェンジ前のONEは意外と狙い目

当たり前ですがマイナーチェンジを受けると、マイナーチェンジ後の方が各種仕様が良くなります。ミニでもそうなのですが、いくつか面白い違いあります。まず、排気量が拡大されたONEですが、マイナーチェンジ前のONEには装備されていた天井のルームランプやトグルスイッチがマイナーチェンジ後には無くなっていたり、レザーで飾られていたハンドルもシンプルなモノへと変更を受けたりしています。また、マイナーチェンジ前は標準装備だったオートエアコンもマニュアルエアコンへと変更されています。

要するにONEはエンジン性能を向上させた分、インテリアはシンプルになったと言えます。エンジンを取るか、インテリアを取るか…悩ましいところです。あまりパワーを求めない方、女性のお客様にはマイナーチェンジ前のONEの方がデザイン面から好評なこともあります。

ミニ3ドア(R56)のクーパーSは上位モデルに相応しいクオリティ


クーパーSはクーパーの上位モデルで、直噴ターボエンジンを採用。第3世代のミニでは全グレードでターボを採用していますが、ミニ3ドア(R56)ではクーパーSのみがターボを搭載しており、ターボの有無は街中での運転でも加速の違いがハッキリと体感できます。その他にもセンター2本出しのマフラーや16インチのアルミホイール、スポーツシート、3本スポークのレザーステアリング、随所に配されたメッキパーツなど上位モデルにふさわしい高級感ある仕様となっています。

ちなみにクーパーSは、マイナーチェンジ前後で最高出力が175psから184psへ、JC08モード燃費が12.6km/Lから 13.6km/Lと数値は向上しています(最大トルクはカタログ上は変わらず)。実際に最高速は伸びていると思いますが、低速での加速はマイナーチェンジ前の方がやや力強かった印象です。マイナーチェンジ前の車両だからエンジンが劣るわけではない、というエピソードです。

ミニ3ドア(R56)のオプション・アクセサリー

ミニ3ドア(R56)の中古車にはナビ・ETCは付いていることが多い

ミニ3ドア(R56)の中古車には最初からETCや純正ナビゲーションが付いていることが多いでしょう。第3世代モデルでは純正ナビは1種類しかありませんが、第2世代ではパナソニックやケンウッドなど複数のナビが採用されていました。ナビがついてない車両に改めて取り付けよう思うと工賃を含めて10万円くらいは必要ですから、ナビやETCの装着車両はお得といえるでしょう。最近では「スマートフォンがあるからナビは要らない」という方もいますが、リアビューカメラ(第2世代では純正では設定無し)を取り付けるのでしたらナビが必要になりますのでご注意ください。ちなみに第2世代のモデルには純正ナビとスマートフォンを接続するMINI Connectedというオプションが設定されており、中古車にもMINI Connectedが装備された車両もありますが、iPhone5以降のモデルには対応していないので注意が必要です。

その他のオプションアクセサリーではミラーキャップやボンネットストライプなど、前のオーナーさんの好みでいろいろと付いている車両がありますが、装着率が高いアクセサリーは…一概には言えないですね。たまにホイール交換されている車両があり、デザインのアクセントにはいいのですが、17や18インチホイールを履かせている車両はスポーティ過ぎて一般の人には少し乗りにくいかもしれません。タイヤの値段も15や16インチホイールのモノより高くなってしまうのでご注意ください。

ミニ3ドア(R56)中古車購入時のチェックポイント

ミニ3ドア(R56)のエクステリアについて

まずチェックしたいのは塗装の状態ですが、R56ですと、酷い車両はあまりありません。ボディの擦り傷チェックが中心となるでしょう。前オーナーが大事に乗っていたかどうかがわかるポイントは、ヘッドライトのくすみです。屋外保管などで紫外線を多く浴びるとヘッドライトレンズには、くすみや黄ばみが出てきます。こまめに洗車しているときれいなクリアを保てるのですが、放置しているとくすみが固着してしまい、サッと磨くだけではなかなか取れません。こういったところが綺麗な車両は「前オーナーさんが、ちゃんとしていたんだな」と思っていいでしょう。運転席周辺、ハンドル回りの汚れやフロアマット下がどれだけ綺麗なのかもポイントですが…こちらは店頭に並ぶ頃には掃除されているでしょうから、あまり参考にはなりません。

ミニ3ドア(R56)のインテリアについて


メインのチェックポイントはシートです。まずレザーシートの車両なら、掃除や補修でいくらでも綺麗になります。R56ですとボロボロ…という状態もほぼありませんから、あまり神経質になることはないでしょう。一方ファブリック(布)シートの場合は、汚れているとなかなか取れません。ONEやクーパーを検討されている方は、シートの汚れは念入りにチェックしてくださいね。シートが汚れているけど車両は気に入っている…という場合は、CABANAなどのシートカバーを取り付けることも出来ます。