MINI中古車購入ガイド

ミニクロスオーバー(R60)の中古車の選び方【ミニクーパー中古車購入ガイド】

2021.10.26MINI中古車購入ガイド

ミニクロスオーバー(R60)とは?


初代ミニクロスオーバー(R60)は2011年〜2016年まで販売されていたMINI初のSUVモデルです。2017年より現行モデルの2代目ミニクロスオーバー(F60)が販売されており。2代目はデザインこそ初代モデルを受け継いでいるものの、ボディサイズが大幅に大型化されました。そのため、初代ミニクロスオーバー(R60)と2代目ミニクロスオーバー(F60)はサイズの違いから、比較検討されることがあまりありません。

中古車選びの観点から初代ミニクロスオーバー(R60)を見ると、販売終了から5年以上経つモデルのため新車価格が300万円台だった車両が100万円台で購入できるのが魅力です。現行モデルよりコンパクトとは言え、必要十分な積載性と室内の広さ、充分なパワーと現行モデルに負けない燃費など、今での中古車市場で人気なのも納得です。

初代ミニクロスオーバー(R60)と2代目ミニクロスオーバー(F60)のスペック比較

参考までに初代ミニクロスオーバー(R60)と2代目ミニクロスオーバー(F60)の主要なスペックを比較した表を下記に記載します。どちらもクーパーSDのグレードの数値で比較しています。

R60 クーパーSD(後期型) F60 クーパーSD
全長 4,105mm 4,315mm
全幅 1,790mm 1,820mm
全高 1,550mm 1,595mm
ホイールベース 2,595mm 2,670mm
トランスミッション 6AT 8AT
車両重量 1420kg 1680kg
排気量 1998cc 1995cc
燃料タンク容量 47L 61L
最高出力 143ps 190ps
最大トルク 305Nm 400Nm
最小回転半径 5.8m 5.4m
タイヤ 205/55R17 225/50R18

現行モデルの全長が20cm以上大きくなったことに注目が集まりがちですが、現行モデルはトランスミッションが8速ATだったりと細部の改良も進んでいますね。室内空間の拡大とミッションやエンジン性能の向上など、スペックだけを見ると現行モデルの良い点ばかり目につきますが、狭い道が多い場所に住んでいる、駐車スペースが狭いなどの事情がある人にとっては初代ミニクロスオーバー(R60)のコンパクトなサイズは魅力的でしょう。


ミニクロスオーバー(R60)のマイナーチェンジ年表

年月 マイナーチェンジ内容
2011年1月 ミニクロスオーバー(R60)登場。初期のミニクロスオーバーは4名乗車モデルで、オプションのベンチシートをオーダーすれば5名乗車モデルに変更可能だった。
2013年 従来4名乗車モデルだったが、2013年から標準で5名乗車モデルに変更
2014年9月 マイナーチェンジ実施。フロントグリルがやや精悍なデザインに変更されました。クーパーとクーパーSにクリーンディーゼルモデルのクーパーD、クーパーSDが追加。

ミニクロスオーバー(R60)は2011年の登場から2016年にかけて上記のような仕様変更がありました。この中で、もっとも重要なのが2014年9月のマイナーチェンジですが、それは次の章で解説します。

ミニクロスオーバー(R60)の前期型(2014年8月まで)、後期型(2014年9月~)の違い

  • フロントグリルのデザインを一新
  • ALL4モデルはアンダーガード(前後左右)が標準装備
  • 新デザインの17インチホイールを採用
  • LEDフォグランプ(デイライト)を採用
  • ルーフとドアミラーのコントラストカラー塗装を採用
  • スピード、タコメーターの文字盤がホワイトからダークカラーに変更

2014年9月以降の後期モデルに実施されたマイナーチェンジでの主な変化は上記の通りです。上記以外にボディカラーに新色の追加があったり、ヘッドライトやテールライト周りにピアのブラックのオプションパーツ設定が追加されたりなどの変化もあります。

このマイナーチェンジについて、3つの観点から解説していきましょう。

ガソリンエンジンは前期型でも第2世代後期型の改良タイプエンジンを搭載

2代目のミニ3ドア(R56)では前期型(2009年まで)と後期型(2010年以降)でエンジン性能に違いがあり、後期型のエンジンの方が信頼性が高いとされています。しかし、ミニクロスオーバーの場合、2011年の登場時点で改良された(ミニ3ドアでいう)後期型のエンジンが採用されています。このため、エンジンの信頼性の観点で前期型を避ける必要はありません。

前期型はやや上品なデザイン、後期型はワイルドなデザインに進化


上記写真は左側が2011年の初期型、右側が2014年9月以降の後期型の写真で、どちらもクーパーSになります。フロントグリルのデザイン変更は一番上の2枚の写真のグリル中央部にあるルーバー(ラジエーターに付いているバー)に注目してください。初期型にはルーバーがなく、後期型はクロームのルーバーが追加されました。クーパーグレードでは初期型が2本のルーバーが設置されているのに対して、後期型はデザインの違う3本のルーバーが採用されています。

ディーゼルエンジンが選択可能なのは後期型のみ

2014年9月以降の後期モデルからミニ初のディーゼルエンジンモデルがクーパー、クーパーSのグレードに追加されました(ONEは後期型もガソリンエンジンのみ)。後期型のミニクロスオーバーではクーパーのグレードはクーパー、クーパーD、クーパーD ALL4の3つの選択肢がありますが、クーパーSグレードではクーパーSD ALL4の選択肢しかありません。ガソリンエンジンのクーパーSが欲しい方は前期型から選ぶようにしてください。

ミニクロスオーバー(R60)の中古車相場は?いくらくらいするの?

2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
450万円以上 1 1
330万円~ 1
290万円~ 2
270万円~ 2
250万円~ 1 1 1 3 3
230万円~ 2 1 6 10
210万円~ 1 6 8 7 10
190万円~ 1 1 1 5 12 23
170万円~ 1 3 6 17 20 19
150万円~ 4 7 13 28 29 15
130万円~ 18 23 20 26 7 2
110万円~ 13 37 21 23 5
90万円~ 22 26 9 11 3
70万円~ 22 36 12 7 1
50万円~ 9 12 4
50万円未満 1 3

上記表は2021年7月時点でのミニクロスオーバー(R60)の中古車相場です。生産終了から5年近く経っていますが、中古車の玉数は645台と豊富な選択肢から選ぶことができます。中古車の中心価格帯は100万円台で、前期型なら100万円台前半、100万円以下で中古車を探すことも可能です。ただ、注意して欲しいのは2011年~2012年にかけてのミニクロスオーバーはオプションのベンチシートを装備していないモデルは4名乗車だという点です。逆に言えば、乗車定員が4名で問題無いという方は2012年までのモデルに絞って探せば、手頃な価格で購入できるでしょう。

ちなみに、ミニクロスオーバーの兄弟車には後部ドアのないクーペSUVのミニペースマンというモデルもあります。ミニクロスオーバーに比べると中古車の玉数は少ないですが、ミニクロスオーバーに比べると同グレード、同走行距離でもさらに手頃な価格で購入できるでしょう。