ミニクーパーの新車を買ったら納期はどのくらいかかる？
少し前まではミニの新車の納期は、ディーラーの店頭にある在庫車両なら2～3週間、メーカーオプションなどを追加して発注するなら3～4ヶ月先に納車という状況でした。しかし、コロナ禍で世界中で問題になっている半導体不足が発生し、自動車の生産体制に影響が出始めました。国産メーカー、輸入車メーカーが数多くのモデルで「生産遅延のお詫び…」などのプレスリリースを出しており、納車まで半年～1年以上かかることが珍しくなくなってきました。この状況はミニでも同じなのでしょうか？
結論から申し上げますと、ミニでも新車納期はコロナ以前と同じというわけにはいきません。家電メーカーや他の自動車メーカーが半導体生産枠を奪いあっている状況はミニの生産にも影響が出始めています。純正ナビやACC（アクティブ・クルーズ・コントロール）など半導体を使う装備の手配にミニも多少の時間がかかるようになっています。その他、選択するメーカーオプションによって納期の遅れが変わることもあります。これから新車のミニを購入する方はオプション選びの際に「納期に影響が出るオプションはありますか？」とセールスの方に尋ねてみるといいでしょう。
また、2022年から始まったウクライナ戦争の影響も納期に影響があるという話も耳にします。ミニに限らず、欧州の自動車メーカーはウクライナ企業からワイヤーハーネス（自動車用の配線）の供給を受けている会社があり、ウクライナ戦争の影響で部品供給が滞りはじめています。実際、ミニの工場もそういった理由から一時的に生産停止となった時期もありました。
ミニの納期に影響が出るオプション装備は何？
MINIディーラーのセールスの方に実際に確認したところ、納期に影響が出るため一時的に選択不可能になっている装備は
・純正ナビ
・ACC（アクティブクルーズコントロール）
・電動シート
・サンルーフ
などとのことです。供給が安定するまで、上記の装備は新車購入時に選択できなくなっています。
MINIのディーゼルエンジンモデルも一時的に購入できなくなった？
また、部品供給の混乱がディーゼルエンジンの生産にも影響しており、ミニクロスオーバー（F60）の一部グレードを除き、ディーゼルエンジンモデルの新規購入受け付けも停止しているとの話も入ってきました。ミニ3ドア、ミニ5ドア、ミニクラブマンのディーゼルモデルは生産が回復するまでは新規購入ができません。ミニのディーゼルエンジンモデルの購入を考えている方は中古車で探すようにしてください。
半導体不足やウクライナ戦争はミニクーパーの新車価格に影響はある？
直近ではミニは2022年1月と2022年6月に価格改定を行っています。
2022年1月よりMINIの希望小売価格が変更
2022年6月1日からMINIの価格が改定！
どちらの価格改定も大幅に価格が上昇する改定ではありません。ただ、今後の新車価格に影響がある可能性があります。というのも半導体不足からの価格上昇以外にもウクライナ戦争の影響からの電気料金の上昇などが、ミニの生産体制にも影響が出るからです。ヨーロッパ各国ではすでに電気やガス料金が大幅に上昇し始めています。自動車の生産工場は大量に電気を使用するので、新車価格への影響は避けられないでしょう。
一部メーカーでは新車価格はそのままに、従来は標準だった装備をオプションに変更することを発表しています。ミニでも新車価格はそのままで、一部装備がグレードダウンという可能性もあるかもしれません。いずれにせよ、ミニの新車を購入したい方は値上がりや仕様変更がないうちに、早めに購入した方がいいかもしれません。
ミニクーパーの中古車価格への影響はどうなの？
中古車両はすでに生産され、日本国内で登録されている車両なので生産コスト上昇の影響はないはずです。しかし、新車の納期に時間がかかる影響から、新車を購入していたユーザーが登録年が新しい、低走行の中古車に流れる動きがあります。ディーラー側も納期遅れが新車販売成績に影響が出るからか、従来以上に中古車の販売や買取に力を入れはじめています。そのため、中古車が流通するカーオークションではミニの落札価格が以前に比べて高くなるなどの影響が出ています。結果、店頭でのミニの中古車価格もじわじわと上昇しているのです。
結論：ミニクーパーの新車、中古車の購入は早めに！
上記のような理由でミニの新車、中古車は半導体不足やウクライナ戦争が落ち着くまで価格上昇が続く可能性があります。市場に流通する新車の台数が減ってきているので、中古車の流通台数にも数年単位で影響があるでしょう。そのため、新車、中古車に限らず、欲しいミニを見つけたら早めに購入することをおすすめします。