ミニクラブマン(F54)とは?
ミニクラブマン(F54)は2015年10月に発売されたMINIブランドのステーションワゴンです。ミニクラブマンには先代モデルのミニクラブマン(R55)もありますが、フルモデルチェンジで全長295mm、全幅が115mm、全高30mmと大幅に大型化、それに伴って後部座席の左右にもドアが用意されるなど、使い勝手部分で先代モデルから大きく進化しました。その結果、これまでMINIを選んでこなかったユーザーからも選ばれる人気モデルとなっています。
ミニクラブマン(F54)の特徴はMINIらしいフロントマスクです。ミニ3ドアや5ドアと似ているようで少し違う、でもひと目でMINIブランドだとわかる上品なデザインです。他社モデルのワゴンを見渡しても丸いヘッドライトを採用したモデルは非常に少なく、他と違ったデザインを求める層から高く評価されています。この記事の最後に他メーカーのライバル車を紹介していますが、デザイン面から他メーカーの車と比較されることは少ないでしょう。
次に言及しておきたいのはリアの観音開きに開くドア(テールゲート)でしょう。テールゲートはリアバンパーの下に足をかざすだけで自動的にドアを開くことができるイージー・オープナー機能を備えており、両手に荷物を持った状態でも開閉が可能です。ミニクラブマン(F54)のトランク容量は360Lでリアシート折り畳み時は最大で1250Lとなります。MINIブランドの車で積載性にこだわるなら、ミニクラブマン(F54)か少しサイズの大きいミニクロスオーバー(R60)のどちらかを選ぶことになるでしょう。
ミニクラブマン ONE、クーパー(D)、クーパーS(D)のグレードの違いは?
ONE クラブマン(※) | クーパー クラブマン | クーパーD クラブマン | クーパーS クラブマン | クーパーSD クラブマン | ジョンクーパーワークス(JCW) クラブマン ALL4 | |
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標準車両本体価格 | 335万円 | 391万円 | 404万円 | 435万円(※ALL4は459万円) | 448万円 | 571万円 |
駆動方式 | FF | FF | FF | FForフルタイム4WD(ALL4) | FF | フルタイム4WD(ALL4) |
エンジン種別 | 直列3気筒DOHCターボ | 直列3気筒DOHCターボ | 直列4気筒DOHCツインターボ (ディーゼル) | 直列4気筒DOHCツインターボ | 直列4気筒DOHCツインターボ (ディーゼル) | 直列4気筒DOHCツインターボ |
排気量 | 1498cc | 1498cc | 1995cc | 1998cc | 1995cc | 1998cc |
トランスミッション | 7AT | 7AT | 8AT | 7AT(※ALL4は8AT) | 8AT | 8AT |
使用燃料 | ハイオク | ハイオク | 軽油 | ハイオク | 軽油 | ハイオク |
最高出力 | 102ps | 136ps | 150ps | 192ps | 190ps | 306ps |
最大トルク | 190Nm | 220Nm | 350Nm | 280Nm | 400Nm | 450Nm |
燃費(JC08モード走行) | 16.3km/L | 16.7km/L | 19.7km/L | -km/L | 19.5km/L | 13.7km/L |
タイヤサイズ | 205/55R16 | 225/45R17 | 225/45R17 | 225/45R17 | 225/45R17 | 225/40R18 |
※2021年3月以降生産分よりONEは廃止されました。
ミニクラブマン(F54)には大きくわけてONE、クーパー、クーパーSの3つのグレードに分けられます。グレードが上がるほどエンジンパワー、トルクの数値が大きくなっていくのは上記表の通りで、ONEは1498ccのガソリン車のみ、クーパーは1498ccのガソリン車と1496ccのディーゼル車、クーパーSは1998ccのガソリン車と1995ccのディーゼル車を選ぶことができます。タイヤサイズはONEのみ16インチ、クーパー以降は17インチ、スポーツモデルのJCWは18インチとなっています。
※ONEとクーパーのガソリン車は1498ccと排気量は同じですが、エンジン出力、トルクが違い、クーパーの方が高性能です。
ガソリンとディーゼルのエンジンの違いについてですが、ディーゼルの方が燃費がいいイメージなのはご存知でしょう。他にも最高出力はガソリン車の方が上ですが、ディーゼル車の方がトルクが太い特徴があります。わかりやすく言うと低い回転数でもディーゼルエンジンの方が力強く走ると考えてください。ディーゼルエンジンのメリットが大きいように感じますが、同じグレードのディーゼル車はガソリン車より新車価格が13万円高く設定されています。
また、グレードごとに選択できるボディーカラーが違います。具体的には下記表の通りです。グレードが上がるほど選択できるボディカラーが増えていくと考えてください。
グレード | ボディカラー |
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ミニONE |
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ミニクーパー・クーパーD |
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ミニクーパーS、クーパーSD |
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各グレードの詳細な仕様については下記カタログページをご覧ください。
結局、ミニクラブマンのグレードはどう決めればいい?
ミニクラブマンのグレード選びはオプションなどを比較し、ディーラーのセールスと細かく話し合いながら決めて欲しいのですが、参考までにアドバイスすると…
・ミニONE:パワーはそこそこでいい、オプションが少なくても費用を抑えたい
・ミニクーパー・クーパーD:上品な質感のミニが欲しい。自分好みのミニにカスタマイズもしたい
・ミニクーパーS・クーパーSD:パワフルでしっかり走るミニが欲しい。好みのミニにカスタマイズもしたい
このように考えてみてはいかがでしょうか。
ミニクラブマン(F54)のマイナーチェンジ年表
ミニクラブマン(F54)が登場したのは2014年10月で、これまでに2度のマイナーチェンジが行われました。こちらの記事は現行モデルの新車購入ガイドになりますので、マイナーチェンジでミニクラブマン(F54)がどう変わったのかについては別記事で紹介しますが、簡単に説明すると2018年と2021年に下記のようなマイナーチェンジが行われました。マイナーチェンジ前後でデザインやエンジンの排気量変更、エンジン種類の追加、トランスミッションの変更などが行われています。
年月 | マイナーチェンジ内容 |
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2015年10月 | ミニクラブマン(F54)登場 |
2016年4月 | ミニクラブマンにエントリーグレードのONEが追加。クーパーSにALL4(4WD)が選択可能に。クーパーとクーパーSにディーゼルエンジンモデルのクーパーD、クーパーSDが追加。 |
2017年1月 | JCWがミニクラブマンに追加 |
2019年10月 | マイナーチェンジ実施。ONE、クーパー、クーパーSのトランスミッションを7DCTに変更。フロントグリルのデザイン、LEDリアコンビランプのデザイン変更。ディーゼルエンジンモデルのエンジン性能アップ。 |
2021年3月 | ONEのグレード設定がなくなる。8.8インチ・ワイドカラー・ディスプレイ内のレイアウトがモダンなデザインに変更。マルチ・ディスプレイ・メーター・パネルが全グレード標準装備に。 |
ミニクラブマン(F54)の他社モデルのライバルは?
BMW MINI | アウディ | メルセデス・ベンツ | ボルボ | |
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ミニクラブマン クーパー(F54)(7AT) | A3スポーツバック 30TFSI(7AT) | A180(7AT) | V40 T3キネティック(6AT) | |
全長(mm) | 4275 | 4325 | 4420 | 4370 |
全幅(mm) | 1800 | 1785 | 1800 | 1800 |
全高(mm) | 1470 | 1435 | 1420 | 1440 |
ホイールベース(mm) | 2670 | 2635 | 2730 | 2645 |
重量(kg) | 1430 | 1320 | 1360 | 1480 |
トランク容量(L) | 360 | 380 | 370 | 370 |
新車価格 | 391万円 | 342万円 | 367万円 | 345万円 |
エンジン | 直列3気筒DOHCターボ | 直列4気筒DOHCターボ | 直列4気筒DOHCターボ | 直列4気筒DOHCターボ |
総排気量(cc) | 1498 | 1394 | 1331 | 1497 |
最高出力(ps) | 136 | 122 | 136 | 152 |
最大トルク(Nm/rpm) | 220 | 200 | 220 | 250 |
JC08モード燃費(km/L) | 16.7 | 19.5 | 17.4 | 16.5 |
駆動方式 | FF | FF | FF | FF |
タイヤサイズ | 225/45R17 | 225/45R17 | 205/60R16 | 205/55R16 |
ボディサイズや価格帯からミニクラブマン(F54)と比較されそうな車を表にしてみました。サイズやスペック的にはライバルになりそうな輸入車のワゴンですが、デザイン面から見ると比較されることはないかもしれません。ただ、ミニクラブマンが外車ステーションワゴンの中でパワーやサイズでどのくらいのポジションにいるのかを知るのに役立ててください。
価格帯が違い過ぎるので上の表には載せませんでしたが、「丸目のヘッドライトのステーションワゴン」という点で比較するならポルシェのパナメーラをライバル車と言うこともできます。ただ、パナメーラのヘッドライトは完全な丸目ではなく、ボディラインも上品なデザインのミニクラブマンとは違い、ポルシェらしいスポーティさが際立っているので、ミニクラブマンとポルシェ パナメーラをライバル車というのは少し無理があります。
このようにデザイン面から見ると、ミニクラブマンのライバル車を探すのは非常に難しく、他社にはない特徴的なデザインのステーションワゴンを探している人にはミニクラブマンはおすすめです。
ミニクラブマンがフルモデルチェンジされず、廃止になるって本当?
2023年より次世代モデルが続々登場すると噂されています。おそらくミニ3ドアにはじまり、続いてミニクロスオーバー…とフルモデルチェンジされるのですが、ミニクラブマンは廃止になるという噂があります。ボディサイズが大きなミニが欲しい人にはミニクロスオーバーがあり、ミニクラブマンは中途半端なサイズのモデルと捉えられていてセールス不調のため廃止となるのでしょうか。ミニクラブマンはラグジュアリーなデザインが特徴で、他モデルにはない魅力があります。次期モデルでの存続を願う声も国内では多いのではないでしょうか。