MINIのモデルコード(開発コード)って何?
ミニオーナーならミニ3ドアをF56、ミニ5ドアをF55などと呼んだり、書かれたりしているのを見たことはありませんか? このF56やF55という名称はモデルコードや開発コードと呼ばれています。ちゃんとしたモデル名称があるのに、なぜモデルコード(開発コード)で紹介される必要があるのか、不思議に思ったことはありませんか? 今日はそんなモデルコード(開発コード)のお話です。
そもそもモデルコード(開発コード)はメーカーが新しい車を開発する際に、どのモデルを開発しているのか名前だけ聞いてもわからなくするために使われてきました。社内向けの秘密のコードネームと言った方がわかりやすいでしょうか。
MINIの全モデルのモデルコード(開発コード)一覧
続いて過去~現行までの全ミニのモデルコード(開発コード)をまとめて紹介しましょう。
世代 | モデル名 | モデルコード |
---|---|---|
第4世代 | ミニ3ドア | F66(エンジン搭載モデル)、J01(EVモデル) |
ミニ5ドア | F65 | |
ミニコンバーチブル | F67 | |
ミニクロスオーバー | U25 | |
ミニエースマン | J05 | |
第3世代 | ミニ3ドア | F56 |
ミニ5ドア | F55 | |
ミニコンバーチブル | F57 | |
ミニクラブマン | F54 | |
ミニクロスオーバー | F60 | |
第2世代 | ミニ3ドア | R56 |
ミニコンバーチブル | R57 | |
ミニクラブマン | R55 | |
ミニクーペ | R58 | |
ミニロードスター | R59 | |
ミニクロスオーバー | R60 | |
ミニペースマン | R61 | |
第1世代 | ミニ3ドア ONE、クーパー | R50 |
ミニ3ドア クーパーS | R53 | |
ミニコンバーチブル | R52 |
先ほど、何の車を開発しているのかをわからなくするためモデルコード(開発コード)が作られた、と紹介しました。上記表を見てもらえばわかるのですが、「アルファベット+2桁の数字」のモデルコードのうち、「2桁の数字」部分はミニ3ドアやミニクロスオーバーなどのモデル名を指すことが多いです。第2世代ミニ3ドアのR56はフルモデルチェンジをしてもF56と「56」部分は共通のことがほとんどです。
また、モデルコードの先頭につくアルファベット「R」や「F」は世代を指していると考えてください(第1世代ミニと第2世代は同じRですが、これは例外です)。第4世代へのフルモデルチェンジが近づいていると噂されているミニ3ドアですが、フルモデルチェンジ後のモデルコードはG56かU56になると噂されていました。BMWブランドでは現行モデルの主な開発コードは「G」を冠していますが、すでに「U」を冠するモデルコードが登場しはじめているので、次世代のミニ3ドアのモデルコードがG56もしくはU56になるのでは、という予想でした。
しかし、第4世代ミニ3ドアのエンジン搭載モデルはF66と「F」が踏襲されています。これは、2030年までにエンジン搭載モデルの新車販売を終了する計画をミニが持っており、第4世代ミニ3ドアのエンジン搭載モデル(F66)のエンジンは新規開発が行われておらず、現行の第3世代ミニ3ドア(F56)の改良版となっていることから「F」を冠する開発コードとなっているのではないでしょうか。
EVモデルの第4世代ミニ3ドアがJ01となっており、エンジン搭載モデルのF66と開発コードが違うのは、従来のモデルとは違う新規開発だからなのでしょう。ピュアEVモデルとして発表されているエースマンの開発コードがJ05となっていることからわかるように、ピュアEVモデルの開発コードは「J」を冠することになるのでしょう。
ミニ3ドアEVのJ01からエースマンのJ05までにナンバリングの欠けがあるのは、まだ正式発表されていないEVモデルがあるということでしょう。ミニ5ドアのEVがJ02、ミニコンバーチブルのEVがJ03…などと予想されます。