現行の第3世代ミニの自動運転支援システムはどうなっている?
自動運転でドライブや帰省での運転を快適に…と期待している人は手放しで運転できる「ハンズオフ」や、ドライバーが前を見る必要もなくなる「アイズオフ」などのキーワードを聞いたことがあるでしょう。では、現行の第3世代ミニではどこまでの自動運転を実現しているのでしょうか?
今のミニに採用されている自動運転関連技術はドライビング・アシストとアクティブ・ クルーズ・コントロールの2種類
現行のミニに採用されている安全支援システムは「MINI SAFETY.」という名前で5つの機能がパッケージ化されています。進行方向に合わせてヘッドライトの向きが自動調整される「アダプティブ LED ヘッドライト」や、車両の挙動の乱れを調整する「ダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)」など、ドライバーに役立つ機能もありますが、自動運転に関わってくるのは「ドライビング・アシスト」と「アクティブ・ クルーズ・コントロール(ACC)」の2機能になります。
ミニのドライビング・アシスト(前車接近警告機能、衝突回避・被害軽減ブレーキ)とは?
ミニのドライビング・アシストは簡単に言うと「自動ブレーキ」になります。具体的な機能としては
・ルームミラー裏に設置されたカメラで前方の車との車間距離を測定
・障害物に近くなると警告アラームを鳴らしてドライバーに危険を知らせる
・車線から外れると警告アラームを鳴らすレーンディパーチャーウォーニング
・衝突の危険をがある場合は自動でブレーキを作動させ、被害の軽減してくれる
になります。自動にブレーキが作動するとは言え、ドライバーが何もしなくても安全に停まってくれるワケではありません。
ミニのアクティブ・ クルーズ・コントロール(ACC)とは?
ミニのアクティブ・ クルーズ・コントロール(ACC)はドライバーが希望する速度を設定しておくと車両が自動的にその速度を保ってくれたり、前方の車との車間距離を一定に保ってくれたりする機能です。
縦列駐車をサポートしてくれるパーキング・アシスト機能も
その他、縦列駐車をする場合、駐車可能なスペースがあるかどうかをセンサーが測定し、駐車スペースがある場合は、ステアリング操作をドライバーに代わって行ってくれるパーキング・アシスト機能もミニには用意されています。アクセルとブレーキ操作はディスプレイに表示される指示に従う必要がありますが、縦列駐車が苦手な人には嬉しい機能です。
ドライビング・アシストとアクティブ・ クルーズ・コントロールの公式紹介動画
上の動画やここまで紹介した機能でわかるように、現行のミニではハンズオフやアイズオフの機能はまだ搭載されていません。2022~2023年にかけて第4世代のミニ3ドアが発表される噂があり、フルモデルチェンジされたモデルには新しい自動運転支援システムが搭載されるのではないでしょうか。高速道路で手放し運転ができる自動運転機能が第4世代のミニで採用されると嬉しいのですが…。
そのそも今の車業界での自動運転ってどこまで実現しているの?
今のミニの自動運転に関わる機能については上で紹介した通りです。続いて、そもそも自動運転はどういったレベルで分類されているのか、他の自動車メーカーでの自動運転はどこまで実現されているのかについてご説明します。
自動運転には0~5の6つのレベルがある
レベル | 名称 | 運転主体 | 具体的な機能 |
---|---|---|---|
0 | 運転自動化なし | ドライバー | 一切の運転支援システム無し |
1 | 運転支援 | ドライバー | 自動ブレーキや前車追従機能、車線維持機能 |
2 | 部分運転自動化 | ドライバー | 車線を維持しながらの前車追従、遅い車を自動で追い越す、高速道路での合流を自動で行う |
3 | 条件付運転自動化 | システム | システムが運転を制御するが、システムがドライバーに操作を要求することもある |
4 | 高度運転自動化 | システム | 特定の条件下でのみ、システムがすべての運転を行う |
5 | 完全運転自動化 | システム | 完全な自動運転。システムがすべての運転を行う |
自動運転には上記表の通り、0~5の6段階に分けられています。2022年現在、自動車メーカー各社は一部のモデルでレベル3の自動運転システム搭載モデルの販売が始まったところです。MINIの自動運転はレベル2に該当するレベルですが、兄弟ブランドのBMWではフラッグシップのBMW 7シリーズにレベル3の自動運転システムを採用予定で、2022年にはアメリカでレベル3を搭載した7シリーズを販売開始するとアナウンスされています。
BMWでは高速道路での渋滞時ハンズ・オフ・アシスト機能をすでに実現
ミニではまだ採用されていない高速道路での渋滞時ハンズ・オフ・アシスト機能はBMW3シリーズや5シリーズなど、市販モデルですでに実現しています。渋滞時ハンズ・オフ・アシスト機能は自動運転レベル2の機能になりますが、これがミニで実現するだけで帰省やドライブでの運転が非常に快適になります。
BMWで採用された新機能は少し遅れてミニにも採用されるのが通常なので、第4世代のミニが発表されるタイミングで「高速道路での渋滞時ハンズ・オフ・アシスト機能」が実現するのでは…と今から期待しています。