ミニクロスオーバー(F60)ってどんな車?
先代ミニクロスオーバー(R60)が2017年2月にフルモデルチェンジし、登場したのがミニクロスオーバー(F60)です。先代モデルより全長210mm、全幅30mm、全高45mmサイズアップされたものの、全長4315mm、全幅1820mmのボディはSUVとしてはまだまだコンパクトなサイズで都心を走らせても大きさが気になることはありません。
フロントマスクなどのデザインは先代モデルの良さは踏襲しつつ、ややマッチョなアクセントが付与されています。トランクルーム容量は450L、リアシートを倒せば最大1390Lもの積載スペースを持ち、ゴルフやアウトドアなどでの荷物の積載に困ることはありません。ミニと言えばコンパクトで荷物の積載性に乏しいと言われることもありますが、ミニクロスオーバー(F60)なら安心。後部座席のスペースも広々としているので家族での旅行や帰省時も快適に過ごせるでしょう。
調度いいサイズと十分な積載性、太いトルクが自慢のエンジンなど、魅力に溢れるミニクロスオーバー(F60)は世界中で人気で、現在新車販売されるミニの約30%はミニクロスオーバー(F60)の販売実績となっています。
ミニクロスオーバー(F60)に採用された最新シャシーと4WDシステム「ALL4」で安定した走りを実現
ミニクロスオーバー(F60)のシャシーは先代からのフルモデルチェンジに伴って新開発されたもので、トレッド、ホイールベースともに従来のモデルから拡大されています。これにより悪路、高速巡航、スポーツ走行いずれの状況でも、より高い安定感を獲得しています。また、4WDシステムのALL4搭載車は、悪路や悪天候時、前輪が滑りそうになったときにスピーディに後輪にトルクを分配、より安定した走りをサポートします。
ミニクロスオーバー(F60)はディーゼルエンジンモデルが中心
2020年10月のマイナーチェンジまで、ミニクロスオーバー(F60)にはガソリンエンジンのラインナップも設定されていました。しかし、マイナーチェンジ後は力強いトルクを持つ、ディーゼルエンジンのみの設定となっています(※)。
ミニクロスオーバーの主要グレードには、2リッター直列4気筒クリーンディーゼル・ターボエンジンが搭載されています。急勾配の多い山道や悪路を走ることをメインに設計されたSUVクロスオーバーだけあり、低回転域の力強いトルクでパワフルに加速するディーゼルエンジンは、キャラクターに合っているといえます。
※特別なスポーツモデル、JCW(ジョンクーパーワークス)のみガソリンエンジンの設定あり
ミニクロスオーバー(F60) ディーゼルエンジンモデルのカタログスペック
現在ラインナップされているミニクロスオーバー(F60)の新車販売価格やカタログスペックをご紹介します。2020年10月のマイナーチェンジ時にエントリーグレードのONEは廃止されました(特別仕様車ではONEの販売実績あり)。
クーパーD クロスオーバー | クーパーSD クロスオーバー ALL4 | クーパーSE クロスオーバー ALL4 | |
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標準車両本体価格 | 430万円 | 510万円 | 510万円 |
駆動方式 | FF | フルタイム4WD(ALL4) | フルタイム4WD(ALL4) |
エンジン種別 | 直列4気筒DOHCツインターボ (ディーゼル) | 直列4気筒DOHCツインターボ (ディーゼル) | 直列3気筒DOHCツインターボ+モーター |
排気量 | 1995cc | 1995cc | 1498cc |
トランスミッション | 8AT | 8AT | 6AT |
使用燃料 | 軽油 | 軽油 | ハイオク |
最高出力 | 150ps | 190ps | 136ps |
最大トルク | 350Nm | 400Nm | 220Nm |
燃費(JC08モード走行) | 20.5km/L | -km/L | 17.6km/L |
タイヤサイズ | 225/55R17 | 225/50R18 | 225/50R18 |
ミニクロスオーバー(F60) ガソリンエンジンモデルのカタログスペック
参考までに2020年10月以前に設定されていたガソリンエンジンモデルのカタログスペックもご紹介します。
ONE クロスオーバー | クーパー クロスオーバー | クーパーS クロスオーバー | |
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標準車両本体価格 | 350万円 | 406万円 | 473万円 |
駆動方式 | FF | FF | FF |
エンジン種別 | 直列3気筒DOHCターボ | 直列3気筒DOHCターボ | 直列4気筒DOHCターボ |
排気量 | 1498cc | 1498cc | 1998cc |
トランスミッション | 7AT | 7AT | 7AT |
使用燃料 | ハイオク | ハイオク | ハイオク |
最高出力 | 102ps | 136ps | 192ps |
最大トルク | 190Nm | 220Nm | 280Nm |
燃費(JC08モード走行) | 16.4km/L | 15.7km/L | -km/L |
タイヤサイズ | 205/65R16 | 225/55R17 | 225/50R18 |
ミニクロスオーバー(F60)には先進の運転支援・安全技術を採用
今時のモデルらしく、ミニクロスオーバー(F60)は運転支援・安全技術も充実しています。長距離ドライブの際や悪天候の際に心強い装備をご紹介します。
名称 | 機能 |
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アクティブ・クルーズ・コントロール | アクセルペダル、ブレーキペダルから足を離していても、任意のスピードを維持したままの巡航が可能です。さらに先行車との車間距離に応じた加減速も可能なため、渋滞時の疲労軽減に大きく貢献します。 |
前車接近警告機能 | 先行車に過剰なスピードで接近した際、警告音によりドライバーに注意を促します。 |
衝突安全・被害軽減ブレーキ | 衝突しそうな際に自動でブレーキを作動させることで、衝突の回避や被害の軽減をサポートします。 |
ヘッドアップディスプレイ | ドライバー正面部分に、フルカラーで速度とナビゲーションを投影します。ドライバーの視線移動を少なくすることで、事故のリスクを最小限に抑えます。 |
パーキング・アシスト | 縦列駐車をサポートするシステムです。車両が収まるスペースを検知すると、ハンドル操作を自動で行います。ドライバーはハンドル操作をシステムに任せつつ、音と映像によるガイドに従ってアクセル操作をするだけで、縦列駐車が完了します。 |
アダプティブLEDヘッドライト | LEDヘッドライトにより、暗がりを明るく照らします。さらに内蔵されたLEDコーナリング・ライトは、ハンドルの動きを検知してコーナーの先を照らし、暗がりに潜む障害物の早期発見をサポートします。 |
ミニクロスオーバー(F60)はアウトドア向き?アウトドアにおすすめなオプションは?
続いてミニクロスオーバー(F60)をアウトドア視点から見ていきましょう。ミニクロスオーバー(F60)をアウトドアで頻繁に利用する方は少ないでしょうけれど「いざとなればやれる車」かどうかも車の印象には重要ですからね。
ミニクロスオーバー(F60)の最低地上高はどのくらい?
最低地上高 | |
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ミニクロスオーバー | 165mm |
BMW X1 | 175mm |
メルセデス・ベンツ GLA 180 | 150mm |
ジープ ラングラー | 200mm |
トヨタ ランドクルーザー | 225mm |
スズキ ジムニー | 205mm |
車の購入の際にはあまり重要視されない最低地上高ですが、アウトドア性能を語るには欠かせません。他社のSUVの最低地上高数値と比較した表が上記になります。悪路走破性が高いと言われている車の最低地上高は軒並み200mmを超えています。ただ、最低地上高は車の乗り降りのしやすさにも影響する数値です。都市型SUVと呼ばれている車の中で、ミニクロスオーバー(F60)の最低地上高は平均的な数値と言えるでしょう。
「最低地上高がもっと高い方がカッコいい!」という方もいるでしょう。そんな時はリフトアップという選択肢があります。足回りのパーツを交換することで、約20mm最低地上高を高くすることができます。ミニクロスオーバー(F60)のリフトアップについてはお近くのMINI専門店に相談ください。
ミニクロスオーバー(F60)でのアウトドアにおすすめな装備は?
定価(税込) | |
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ブラック・ルーフ・レール | ¥14,000 |
ピクニック・ベンチ | ¥18,000 |
ミニクロスオーバー(F60)で選択できる、アウトドア向きの純正オプション装備は上の通りです。ルーフ・レールはルーフキャリアやルーフボックスの積載の時に非常に便利なアイテムで、ピクニックベンチはトランクを椅子のように使ってもボディに傷がつかないようにしてくれるオプション装備です。
ルーフ・レールは純正のモノの方がデザイン的にスッキリとしていますが、社外パーツメーカーからも手頃な価格のルーフキャリアの購入が可能です。
本格的にアウトドアを楽しむ方にはルーフテントという選択肢もあります。屋根の上に開閉式のテントが設置できる装備なのですが、少し手狭ですが大人2人が寝ることができます。上の方にルーフテントを装備したミニクロスオーバーの写真がありますが、あちらはAUTOHOME社製の全国のディーラーで購入できるルーフテント(約40万円)になります。
パワートレインも先進機能も全てが充実!SUV好きにも間違いのない選択肢のミニクロスオーバー(F60)
これまで見てきたとおり、ミニクロスオーバー(F60)は全方位において高い商品力を持った車となっています。国産車、輸入車問わず強力なライバルの数多くいるコンパクトSUV市場において、絶対に見逃せない1台といます。
ミニクロスオーバー(F60)のフルモデルチェンジは2024年
2023年9月についに第4世代ミニクロスオーバー(U25)が発表されました。すでに日本国内でも予約受付中で、2024年春頃に納車が始まるようです。これまでの噂通り、ボディサイズは現行の第3世代ミニクロスオーバー(F60)より拡大、全長130mm、全幅25mm、全高65mm大型化しています。新型ミニクロスオーバー(U25)の詳細については下記記事で解説しているのでご覧ください。